聴衆を眠らせないために

キーワード 研究発表
使用OS Windows、またはOHP(?)
人前で発表するためのスライド作成について。

スライド作りの目的

いよいよ研究内容を人前で発表します。
卒研発表の場合、1人7分という時間の枠内で、自分の行ってきた研究について語るわけです。
スライドなど用意せずに舌先三寸でやってのける人もいるかもしれませんが、まあ、やめといたほうが無難です。

スライド作りの目的は、自分の研究内容をいかに聴衆にわからせるかにあります。
あなたがやってきたことを他人にわかってもらうのが、発表の目的。
発表を補佐し、聴衆の理解を助けてくれるのが、スライドの効用。
スライド作りをおろそかにすると、せっかくの研究も影が薄くなりかねません。

スライド作りのためのツール

最近の研究発表は国内外を問わず、PowerPointを使うのが主流になっています。
OHPシートは今ではほとんど使われないそうです。
少なくとも卒研発表では、PowerPointで作ったスライドを、PCからプロジェクタを通してスクリーンに映して使います。

PowerPointの魅力は、簡単にアニメーションさせることが可能な点です。
このためOHPよりも表現力が高く、研究発表にはもってこいです。
Windowsが嫌いな人も、ここは我慢してWindowsを使いましょう。
ただしWindowsアプリは何が恐いってフリーズが恐い。
スライド作成時はこまめにデータを保存しないと、泣きを見ます。

いつから作り始める?

なにも研究が終わってから作り始める必要はありません。
あらかじめ研究結果まで書いてしまうのはさすがに問題ですが、研究の背景や目的については早いうちでも書けるはず。
逆に発表ギリギリになってから作り始めるのはやめましょう。
PowerPointに慣れていないと悲惨な目に遭います。
研究につまづいたときや、ちょっと一休みの間にでも、少しずつ作って慣れておくと後が楽です。

スライドの量と構成

スライドの量は、発表1分につき1〜2枚がよいといわれています。
卒研発表は発表7分ですから、7〜10枚用意すればいいでしょう。
さらに聴衆からの質問にそなえて、5、6枚余分に用意するのが常套手段です。
「それにつきましては時間の関係で説明しませんでしたが、こちらの資料をご覧いただければ……」
とおもむろに画面を切り替え、スキのないところをアピールするのです。

構成についてはレポートや論文とほぼ同じ。
研究の背景、目的に始まって、方法、結果、考察、今後の方針というのが一般的です。


以下、スライド作りにおける基本的な注意点です。

後ろの聴衆のことを考えて

卒研発表は61、62番教室で行われます。
講義のときも、後ろの席に座ると、白板の字が見えにくいときがありますね。
スライドをうまく作る秘訣は、後ろの席の人のことを考えてあげることです。
そのためには字の大きさ、色、背景の絵柄に気をつけます。

字の大きさ

字の大きさ(フォントサイズ)は最低でも28pt。
タイトルや見出しであれば40pt以上にしましょう。
28ptでも、後ろの人たちには見えにくいと思ったほうがいいです。
つまり、「ここがポイント」という箇所は、見出し並みのサイズでもいいということです。

字の色

字の色は、背景色との兼ね合いで、見やすくも見にくくもなります。
これを極めたかったら色相について勉強しないといけません。
それでは時間がかかるので、ここは経験でカバーします。
以下参考までに。

だいたい見当がつくと思いますが、
同じ系統の色(緑地に黄緑、青地に水色など)
明度の近い色(黒地に紫、白地に黄色など)
の組み合わせは、見にくくなるので避けたほうがいいです。
あと真っ赤な背景は人を興奮させるのでみだりに使わないこと。
見やすい組み合わせは、青地に黄色、白地に黒や赤、といったところでしょうか。
青地に赤は、案外見にくかったりします。
いろいろな組み合わせを自分なりに試してみてください。

背景の絵柄

PowerPointにはいくつかの背景柄が用意されています。
色や柄によっては字が見えにくくなるので、気をつけて選びましょう。
また同じ研究テーマの学生同士や、内容に関係なくても同じ研究室の学生同士で背景を同じにすると、聴衆に統一感を与えることができます。
各研究室でいろいろ調整しましょう。


以下、より印象的な発表にするためのテクニックです。

絵やグラフを活用しよう

字ばかりのスライドはとても見にくいです。
発表者は口でも説明するのですから、原稿をそのままスライドにしたのでは重複が多すぎて、もったいないです。
逆にスライドを読んですべてわかるように作ってしまうと、口で発表する意味がなくなります。
聴衆の理解を助けるためにも、絵やグラフを活用しましょう。
絵は字よりも情報量が圧倒的に多く、また聴衆に視覚的に訴えることができるのでとても便利です。

スペースをうまく使おう

1枚のスライドに書ける内容は、それほど多くありません。
スライドに余白が多かったら、字や絵をもっと大きくして見やすくしましょう。
内容を増やすのもいいですが、積め込みすぎには注意。
見にくくなると聴衆がそっぽを向いてしまいます。

アニメーションを活用しよう

PowerPointにはアニメーションという便利な機能があるのですから、利用しない手はありません。
例えば、スライドのど真ん中にぽっかり空白を作っておきます。
ここにアニメーション処理で絵が浮かび上がるように細工します。
さらに前後の文章によって、そこに重要な結果や結論が入るだろうと予想できるようにします。
聴衆は当然、そこにどんな内容がくるのか気になりますね。
そこで十分間を置いてから、マウスをポチッとクリックします。
たちどころに絵や文章が現れ、聴衆は「なるほど!」と大満足。
謎がわかるまで、聴衆はあなたに釘づけ。
スライドに釘づけとも言いますが、なんにせよ注意をひきつけられれば勝ちです。

PowerPointにはいろいろなアニメーションに加え、効果音も用意されています。
ですが研究発表の場では、効果音や、凝りすぎなアニメーションは控えましょう。
例えば某T大では、黒い背景に白い文字、縦書きと横書きを混ぜたエヴァン○リオン風や、タイプライターの音とともに1文字ずつ巨大な文字を表示させるルパ○�契ど�の研究発表が過去に登場したという噂です。
試すのは自由ですが、せめて研究内容で人を圧倒させられるレベルになってからにしましょう。

最後に

スライドは他人に見てもらうためのものです。
ある程度できあがったら、同じ研究室の仲間に見てもらうなり、自分でスクリーンに映してみるなりして完成度を上げましょう。
他人に見てもらうと、自分では気づかなかったことに否応なく気づかせてくれます。
またスクリーンに投影して遠くから見ると、とたんに自慢のスライドがみすぼらしく見えたりします。

研究発表は、他者の評価を受ける場です。
スライドをうまく利用して、自分の研究を存分にアピールしてください。


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