私的推奨図書

はじめに_

私が学生のとき(ほんのちょっと前の話ですが略歴参照)、お金がなかったので本を買ってハズレだとヤダなと常に思っていました。買うならば、「何度でも読み返せる本が良い」と思っていました。

ですから、Web上での推薦や他の信頼できそうな人々の推薦を得ている本を買ったり、図書館で借りたりしていました。

いまや、私も社会人になりお給料をもらえる身分です。本もかなり自由に買えます。そうしたら、昔の私のように時間とお金に関して保守的思想の方々に自分が面白かったと思う本を提示するのが人の道のど真ん中を歩く事になるでしょう。なので、面白かった本をご紹介します。なお、一応、学術的、あるいは人間形成に役立つ本を選んでご紹介するつもりです。

免責事項_

紹介した本が面白くなくても、私は知りません。

英語学習本_

外国語を身につけるための日本語レッスン & 外国語で発想するための日本語レッスン_

英語を勉強し始めるのに日本語を学ぶのは遠回りのように感じますが、日本語と英語にはそもそも考え方の相違があることを理解し、その上で英語の発想法を学ぶのがよいと思います。この2冊の本はそれを学ぶのにぴったりの本です。普通の書店ではお目にかかることはすくないと思いますので注文で買うのがよいと思います。

ハートで感じる英会話 & ハートで感じる英会話(会話編)_

すごくおすすめ。大西&マクベイ先生が斬新な解釈で英文法を教えてくれます。高校英語で英語に苦手意識をもった人はぜひ読んでみるべき。2,000円でおつりがくるのでお買い得。

もし、お金に余裕があるのならばDVDセットも買うのをおすすめ。2万円でおつりがきます。おもしろいですよ。

英語耳 & 英語耳ドリル _

英語の正しい発音を聞くには、便利な本。各発音記号ごとに正しい発音を練習できる。特に良いのが、似ている音を比べて発音してくれること。付属のCD-ROMをipodにいれて通勤、通学のおともにどうぞ。

この本の元になったWebサイトは無料でみれます。

英会話なるほどフレーズ 100_

感銘を受けたのは以下の記述

> 英会話の○×の基準でいえば、通じれば○。通じなければ×。だから、パーフェクトな文は必要ない。でも、瞬発力がないと会話がくずれ、おしゃべりにはならない。

この基本的な考えにのっとってとっさに口から出す、赤ちゃんのときから10代後半にかけて段階的に覚えていく表現100個を選んで紹介しているのがこの本。

発想方法、表現方法、仕事術_

仕事は楽しいかね?_

180ページという短いお話の中で、新しくアイデアを得るということはどういうことかを事例を交えて紹介しています。将来、ソフトウェア開発者や研究者のような創造性が必要な職業につきたい場合はぜひ、読んでみることをおすすめします。

アイデアのつくり方_

将来、ソフトウェア開発者や研究者のような創造性が必要な職業につきたい場合は、絶対に買うべき。これは持っていて損はありません。1,000円でおつりがきます。

ザ・マインドマップ _

図書館で借りて読んでください。マインドマップという自分の頭の中を見える形でメモする方法を提案している本です。私の感想からいえば、3部まで読めば十分です。

発想法_

KJ法と言われるデータをまとめ上げる手法が提案されている本です。データマイニングに興味のある人は一読するのがおすすめ。あとは、自分の考えをまとめ上げるのが苦手な人もどうぞ。

外国語を身につけるための日本語レッスン & 外国語で発想するための日本語レッスン_

英語学習本でも紹介していますが、発想を得るためのヒントとしても優秀な本。思考は言葉に制限を受けます。そのため、日本語話者は知らず知らずのうちに日本語話者特有の考え方をしています。欧米系言語話者の考え方を知ることは、新たな発想を得るヒントになります。

「超」整理法—情報検索と発想の新システム_

古い本です。コンピュータが普及し、Googleデスクトップ検索が登場した今となっては直接この方法を利用できるかどうかは疑問ですが、自分なりの情報処理方法を考えるうえで、この「超」整理法を生み出すに至った考え方は役に立ちます。途中のエピソードもおもしろい。

Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~_

最近利用している仕事管理方法GTDに関して簡潔に説明してある雑誌形態の本。本来ならば元本である「仕事を成し遂げる技術」を進めるべきなのだけれども、先に「Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」を読んでから「仕事を成し遂げる技術」を読んでも遅くない。

最近、頭の中がぼやぼやして、いつも急き立ててられているような気がするならばGTD導入の良い機会。

ストレスフリーの仕事術_

GTD提唱者の本。仕事管理に関する考え方がかかれている。GTDに興味をもったらこちらも。

ブレインライティング 短時間で大量のアイデアを叩き出す「沈黙の発想会議」_

複数人でアイデアを大量に出す技法としてブレインストーミングというものがあるけれどもブレインストーミングには

  1. 地位の違いや性格の違いのために発言する人としない人に分かれる
  2. 考えるときに沈黙できない

という欠点がある。

ブレインライティングは上記2つの欠点を解決するための手法。ドイツ生まれ。

この本は、ブレインライティングのやり方、また、既存の他の発想法(マインドマップ、特性列挙法、チェックリスト法、ゴードン法、シネティック法、NM法)のやり方を説明した上で、これらの発想法をブレインライティングに応用する方法を説明してくれている。

さらに、アイデアを大量に出した後にはそれを収束させる必要があるので、収束法も提示してくれる。既存の収束法、あるいはこの著者オリジナルの収束法のやり方を説明してくれている。

登場する収束法は、ポイント評価法、ブロック法、KJ法、クロス法、フィッシュボーン法、ストーリ法、カード手順法。

こういう発想法の本を何冊も読んでいる人にとっては重複する内容も多いと思うけれども、はじめての人にとっては、1600円でおつりがくるこの本はすごくお得。

さらに手法の提示以外にも「発想時に収束を考えるな」「問題把握時に問題解決を考えるな」という素晴らしい哲学も提示されており、ますますお得。

教養・おもしろ_

人類が知っていることすべての短い歴史 Amazon.co.jp_

分厚いので、読み始めるのを躊躇してしまうかもしれないけれども、勇気を持って読み始めるのに値する本。この本のもっとも素晴らしい特徴は数式が出てこないことだと思う。シンプルな問いかけである「宇宙はいつ始まったの?」「地球は何歳?」に回答するために我々人類は、多くの偉大な科学者を必要としてきたことに素直に驚いたし、感心した。

この本は、まずは宇宙のなりたち、ついで地球の年齢、次に人類の起源を、それらを解き明かすのに関係のあった科学者たちの人生と業績を紹介しながら説明していく構成をとっている。これらの疑問を解くために紹介される科学者は数多く、分野は物理、化学、生物学にまたがり、年代は18世紀から20世紀に広がる。言及する内容は、素粒子からビッグバン、無機物である石や岩の話から、有機物である植物や動物の話までに渡る。

さらに、紹介されている科学者のエピソードもすごくユニークだ。ニュートンがこんなに奇人だったとはしらなかったし、ハレーが偉大な科学者であるとことはさっぱり知らなかった(ハレー彗星だけの人かと思っていた)。物理や化学の教科書に登場するいろいろな定数(たとえば、アボガドロ数など)もその名前の由来となっている人々が紹介されているのが面白い。

こんなに分厚い本で、こんなにたくさんの科学者の成果を紹介しているのにも関わらず、地球や宇宙、人類を含む生物について分からないことが現在でもたくさんたくさんあるというのも面白い。長い移動のお供にぜひどうぞ。

「みんなの意見」は案外正しい Amazon.co.jp_

この本では、集団的判断が結構正しいということをいくつもの事例を使って見せてくれている。また、集団的判断がどのようなとき(何故ではない)に間違うものなのかということも同様に多くの事例をもって見せてくれる。このため、雑学的にも面白いし、机上の空論ではないことがわかるので興味がかきたてられる。

特に6章の信頼と資本主義の話、8章の集団的判断から見た科学の発展の理由と陥り易い罠、9章の小さな集団における発言量の話は興味深く、面白かった。要約すると著者の言いたい事を殺してしまうかもしれないので、ぜひ、読む事をお勧めする。

ただし、1つ不満足な点がある。それは、多様性があり、それぞれ独立で、かつ、ローカルな知識により判断を下す集団が存在し、彼らが下した判断を我々が手に入れられるようなとき、どのようにしたら集団的判断を得る事ができるのか?という点について詳しくかかれていない。1章で、ベイズ推論という道具が、各章のところどころで予測市場という同じく道具がでてくるだけなのが不満。

非常にお勧めできる本。

技術系_

UNIXコマンド ポケットリファレンスAmazon.co.jp_

読んで面白いか?といわれると面白くないけど。索引が良い。ジャンル別Index、コマンド名Index、逆引き(やりたいことからコマンドを引く)Indexの3種類があるので便利。基本は授業やWebで、二回目以降はこの本で引くと早い。

参考リンク_

  • 埼玉大学OPAC

    買う前に一読してみるのも賢い。埼玉大学の図書館にあるかどうかをチェック

  • Amazon.co.jp

    レビューも参考になる場合もある。